ADSC

ADSC供給プロジェクト

ADSCとは

脂肪組織には間葉系幹細胞に属する脂肪組織由来幹細胞 (ADSC : adipose tissue-derived stem cell) といわれる特殊な細胞が含まれています。ADSCは損傷や炎症を生じた組織に集積し、障害を抑える物質を放出し組織の回復機能をもつことが知られています。このような機能を活かして、これまで治療が困難であった疾患の治療や治療に関する研究が行われています。
このように組織から細胞を分離、培養、加工することで病気の治療に応用することは再生医療や細胞治療とも呼ばれています。現在、国内ではADSCをはじめとする間葉系幹細胞を利用した再生医療や細胞治療法の確立のために研究や治験が盛んに行われています。
形成外科領域で吸引した脂肪組織は治療に必要な部分を除いて廃棄することになります。この廃棄する脂肪組織から再生医療や細胞治療法の確立に役立つADSCを取り出すことができます。

ADSCとは

東北大学病院
ADSC供給プロジェクト

これまで海外からの調達に頼ることが多かったADSCを国内において安全かつ安定的に供給することを目指し「東北大学病院ADSC供給プロジェクト」が設立されました。
ADSCは自己複製能を持つため培養により増やすことができます。余剰吸引脂肪組織は東北大学病院移植再生医療センターに大切に搬送され、ADSCを取り出し増やした後、研究者や企業に供給されるまで凍結保存にて厳重に保管管理されます。またADSCを取り出す原材料として脂肪組織のまま保管される場合もあります。

組織の流れ

組織の流れ
  • 医療関係者の方へ

    ADSC供給プロジェクトへご賛同くださり、余剰脂肪組織の提供をしてくださる提供施設を募集しています。

    • 手術当日、患者様への脂肪組織提供についての説明・同意取得および脂肪組織運搬は東北大学病院スタッフがおこないます。
  • 研究者・企業の方へ

    ADSCを用いた移植・再生医療分野研究をサポートするために、CPCで調製した安全かつ品質確認済みADSCを提供いたします。

    • 感染症検査済
    • 品質検査確認済

詳細につきましては移植再生医療センター(trmc@hosp.tohoku.ac.jp)までお問い合わせください。