
Cell Processing Center
細胞プロセッシングセンター
東北大学病院細胞プロセッシングセンター(CPC)は移植・再生医療分野で用いられる細胞の加工施設として2008年より稼働しています。2014年には再生医療等安全確保法が施行され、細胞培養加工施設(施設番号:FC2150002)としての届出をおこないました。
作業は徹底管理された環境下で行われ、安全かつ品質が確保された細胞加工物を提供しています。

細胞調製室
CPCには4つの開放系細胞調製室があります。
各調製室には安全キャビネット、CO2インキュベーター,遠心機,顕微鏡,冷凍冷蔵庫などの設備を整えています。
細胞調製作業は清浄度レベルがグレードAに管理された安全キャビネット内で行われ、安全キャビネットを設置している細胞調製室内はグレードBに管理されています。

細胞保管室
細胞保管容器を2基設置しており、液体窒素気相にて細胞を安全に保管管理しています。
液体窒素は自動供給システムにより自動的に充填され一定の温度が保持されます。
プログラムフリーザーも設置しており、細胞の凍結作業から保管をスムーズに実施しています。

原材料保管室
交差汚染、取り違いを防ぐために、試薬・資材は作業時のみ細胞調製室に搬入し、作業時以外はプロジェクトごとに原材料保管室で保管しています。
試薬保管場所である冷蔵庫,冷凍庫の庫内温度は24時間モニタリングされています。

CPC管理室
環境モニタリングシステム,カメラシステムのモニタ-が設定されており,CPC室内や機器の管理状況を把握することができます。
またCPC管理運営に必要な文書類を保管しています。

理化学検査室
プロジェクトの依頼に応じて品質検査を実施します。

安全かつ品質が確保された
細胞加工物を
提供するための様々な
工夫がなされています。
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環境モニタリングシステム
空中浮遊微粒子数(安全キャビネット、細胞調製室)や室圧、室温,湿度,およびCO2インキュベーター、冷蔵庫、冷凍庫、細胞保管容器庫内の庫内温度などは24時間モニタリングされCPC管理室にあるモニターで確認できます。
異常発生時には管理者に警報メールが発報されすぐに対応できる体制となっています。 -
清浄度
クリーンルームの清浄度は環境中の浮遊微粒子数,微生物数で評価され清浄度が高い順にグレードA>グレードB>グレードCとクラス分けされます。エントランスから段階的に清浄度が高くなるよう設計されています。
安全キャビネットや細胞調製室にはHEPAフィルター(高性能空気フィルター)を通した清浄な空気がたえず供給されています。 -
室圧
清浄度の異なる区域は10~15Paの差圧となるように設計されています。また差圧の異なる区域の間にはエアーロック室を設置することで空気の流入を防ぐ仕組みとなっています。
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ガウン
作業者からのほこりや微生物の持ち込みを防ぐためにCPC内では専用ガウンを着用します。
グレードC区域では1次ガウンを着用し、グレードB区域では1次ガウンに加え2次ガウン(無塵・無菌衣)を着用します。
ガウンの着脱はそれぞれ専用の部屋で行います。 -
パスボックス
一般区域とグレードC区域、グレードC区域とグレードB区域の間にはパスボックスを設置しています。
試薬や資材の動線は人の動線とは切り離し、エタノール清拭後にパスボックスを経由して清浄度の高い区域に搬入します。
各段階、各プロジェクトの様々なニーズに合わせ、
製造管理、品質管理、保管管理をおこなっています。
